2.活動内容

(1)活動の概要と手順

 次ページに活動フローを示す。前述したが貴基金以前に、景観保全を目的とした「住まい・まちづくり担い手支援事業」を受託して、昭和村での活動が進んでいた。この事業は、平成23年2月までで、それ以降の事業と、前記事業でカバー出来ていない旧北勢多郡役所の調査と図面作成を貴基金の応募し、幸いにも受託することができた。その後、平成23年8月に再び「住まい・まちづくり担い手支援事業」を受託でき、両事業を一体として運用することが可能となった。そこで貴基金で予定していたワークショップは、「住まい・まちづくり担い手支援事業」で行い、それにより生じた基金は返納することとした。

 「住まい・まちづくり担い手支援事業」と同様、住民メンバーを入れてのキックオフミーティングの後、村長・副村長・総務課長・企画課長・産業課長を交えて、活動内容の合意、行政側の窓口(企画課)の決定等を行った。

 活動手順を示すと

@ 建物の重要性を知るための住民によるお掃除会
事業受託後、ワークショップとして、先ず、住民の手でお掃除会を行う。
A 旧北勢多郡役所(旧沼田警察署分署)に関する資料調査等
『群馬県史』・群馬県利根教育会編『利根郡誌』1930年 群馬県利根教育会・糸乃瀬村誌編纂委員会編『糸之瀬村誌』1958年 糸乃瀬村誌編纂委員会
B 活用に関するワークショップ
住民としてどのように活用したいか。RACとしてどのような提案が出来るか。
C 旧北勢多郡役所(旧沼田警察署分署)現状実測調査
住民・RAC・工学院大学後藤研究室で行う。
D 復原図作成・簡易耐震診断
実測調査に基づき、復原図を作成。活用を考え簡易耐震診断を行う。
E 文化財としての所見(監修)
宮澤智士先生(長岡造形大学名誉教授・元文化庁文化財部建造物課々長)に監修して頂き、RACで文化財としての所見を作成。昭和村指定文化財を目指す。

図−5 外観

北側玄関部分:住民見学会 東面:1階左側は後補の住宅部分、かなり破損が著しい
北側玄関部分:住民見学会 東面:1階左側は後補の住宅部分、かなり破損が著しい

表-2 平成22年度活動フロー

表-2 平成22年度活動フロー