■調査内容と方法

 2003・2004年度の調査は、昭和村の地域文化の特性を探る為の基礎調査である。主な調査項目は下記である。

  1. 現地踏査による養蚕民家の形態と分布調査
    工学院大学後藤研究室の学生たちの協力で、2003年度は糸井・貝野瀬(旧糸之瀬村)・生越(旧赤城根村)、2004年度は、橡久保・森下・川額(旧久呂保村)・永井(旧赤城村)地区の養蚕民家の残存および分布・形態と規模調査を行った。
     
  2. 養蚕民家の地域特性調査(平面・工法・年代)
     茅葺き民家と板葺き(現在、金属板及び瓦葺き)民家で規範となる建物の平面採取。
     
  3. 所有者や関係者に対するヒヤリングとアンケート調査
     昭和村教育委員会の協力の下、歴史的建造物所有者へのヒヤリングとアンケート調査(抽出)を行った。内容は、個人・家族の属性・居住歴と建物の概要及び建物に対する意識・養蚕と農業・地域とのかかわり・昭和村の現状と将来等である。
     
  4. 地誌等の文献調査
     
  5. 県内民家との比較調査
     工学院大学後藤研究室と共同で群馬県内の養蚕集落調査を行い、昭和村の地域特性を探った。また、2004年6月に、研究者・市民を交えた県内の養蚕集落見学会を開催した。
     
  6. 識者の見解を聞く
     県内の養蚕・製糸研究者に養蚕・製糸の歴史や実相、飼育や製糸技術、将来について見解を聞いた。