昭和村の概要及び概況

 昭和村は、利根郡の最南端にあって赤城北麓に位置し、東は利根村、北は片品村をへだてて沼田市に接し、南は勢多郡赤城村に隣接している。江戸時代には川額・森下・橡久保・糸井・貝野瀬・生越の6村があった。沼田街道が現宮城村永井から利根川左岸の川額・森下・橡久保を通り、片品川を渡り、沼須を経て沼田に達していた。6村は、明治22(1889)年の町村制施行の際、川額・森下・橡久保の3村が久呂保村、糸井・貝野瀬の2村が糸之瀬村となった。久呂保村は、昭和23(1948)年に赤城村(旧敷島村・永井地区)の一部を吸収合併している。昭和33(1958)年には久呂保村と糸之瀬村の両村が合併して昭和村となった。生越は、赤城根村に属していたが昭和36(1961)年に昭和村に編入された。その後、赤城原(旧久呂保村の開拓地)が加えられて現在の昭和村の行政区となった。

<村勢・地勢等>

役場の位置 東経139度4分8秒・北緯36度38分12秒 海抜345m
人口総数 7,808人(男性3,875人、女性3,933人)世帯数:2,280世帯(2008年7月31日現在)
昭和村の面積 64.17ku
地目別 田:0.76ku、畑:25.55ku、宅地:2.06ku、山林:10.04ku
原野 1.35ku、雑種地:1.45ku、国有林:10.78ku、その他:12.18ku
気候 平均気温は11.6度。最低気温は1月下旬から2月中旬にかけて-5度位までさがり、最高気温は7月下旬から8月上旬にかけて30度を記録する。初雪は11月上旬から降ることがあり、晩霜は5月下旬まで、根雪は4月下旬まで春雪を見ることがある。
 地形は、赤城山の北西斜面を占め、標高は、南東部の1,466mが最も高く、南西部の利根川沿いが288mで最も低い。赤城山北西山麓部は、500〜800mで緩やかな斜面をなし、赤城高原を形成し、その間に放射状の浸食谷を刻んでいる。800m以上は国有林である。北部で550m、南西部で450m以下には、急崖で山麓面から隔てられた2〜3段の段丘面があり、江戸時代からの6集落は、その段丘面上に発達している。

<魅力について>
 昭和村は赤城山ろくに広がる村で、高原野菜の産地としてよく知られている。村一番の魅力は、豊富な野菜と豊かな自然、上信越の山々を望む雄大な景色、アユ釣りが楽しめる美しい片品川、温泉やスポーツ施設などがある。また、隣接した市町村には、温泉・スキー場等数多くの観光地が存在し、当村を基地とした、周遊観光にも適している。関越自動車道の昭和インターが開通したことで、都心から車で約80分と、以前よりもアクセスが便利になり、近郊からの日帰り旅行にはもってこいのスポットになりつつある。

<農業について>
 昭和村は、昭和50年代半ばまで主産業であった養蚕に変わる農作物として、こんにゃく、レタス、果実等に活路を見いだし、農業で自立している村である。農業に意欲的に取り組む農業者が多く、農業後継者も群馬県内の自治体の中で随一、高齢者(元気な高齢者)の就業率でも県内一番であり、当村の自慢するところでもある。

表1
自治体名 農業生産比率 39歳以下農業者 認定農業者
勢多郡宮城村 19.2% 48名 64名
利根郡昭和村 18.5% 175名 244名
勢多郡黒保根村 16.7% 0名 11名
吾妻郡嬬恋村 10.8% 152名 353名
利根郡利根村 10.6% 36名

116名

※1 農業生産比率は、自治体のGDPに占める農林水産業の割合である。平成13年度の群馬県内上位5自治体を抜き出した。
※2 39歳以下の農業従事者数は、群馬県農業事務所が平成16年6月2日に行った実態調査の値。
※3 認定農業者とは、他の産業と遜色のない所得を目標に意欲的な農業経営を行っている者を市町村長が認定する制度。